税理士を目指して受験を検討する時にまず考えておかなければいけないのが「受験資格」。そこでどのタイミングで受験を検討をするかで受験資格を考えてみたいと思います。

すでに税理士目指して事務所で関連業務についており職歴をクリアできるよう頑張っている人、税理士ではないが受験資格に合致する資格を保有している人、

もしくは勤務で職歴をクリアしており税理士への転職を検討している人、大学等卒業して履修科目をクリアしている人、大学3年次以降に在学中で既に学識受験資格を満たしている人は、すでに目標を定めて動き始めている人として受験資格云々は「釈迦に説法」でしょうから今回除外したいと思います。

要は、受験資格をまだ満たしていない人を対象に受験資格をどう得るかという視点で考えてみたいと思います。

まず考えられる人としては、すでに就職しているが勤務を継続しても職歴がクリアできない職種に勤務している人、大学等在学中ですが履修科目が学識の受験資格をクリアされていない人が対象になるかと思います。

職歴で受験資格を満たす

最初に職歴から受験資格を満たそうと考える人は、現状の勤務を継続しつつ職歴をクリアできる可能性があるかどうか検討が必要でしょう。

どう考えても無理そうだとわかれば、現状の勤務を継続しつつ独自に受験勉強を開始する(専門学校を使う場合はもちろん自費で)、あるいは残業のほとんどない仕事等へ転職するなど考えたほうが良さそうです。

このような場合は、現状の仕事をこなしつつ受験勉強をするとなると相当の覚悟を持って臨まないと完走は難しいかもしれません。職場の同僚や上司に理解あるなどレアなケースは別です。

また転職した場合は、時間になったら帰宅、という事を責任感のある人にはかなり苦痛に感じるかもしれません。そこはいずれ税理士になるという志を糧に心を鬼にするしかなさそうです。

いずれにしても、職歴という受験資格をゼロから得ようとするのは、勤務継続でクリアできる仕事についていない限り、実質的にかなり厳しいかもしれません。しかしそれを達成できた人は実務についても大きな自信となることは間違いありません。

次に学識で受験資格を得るというのは、クリアできる科目を履修科目に選択すれば可能ですから、選択次第では短期間で受験資格をクリアできる可能性があります。

あるいは、学生生活をエンジョイすることはあきらめて、一気に在学中に日商簿記検定(日本商工会議所主催簿記検定試験)1級もしくは全経簿記検定(公益社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験)上級合格を目指すという手もあるでしょう。

これらの受験勉強で得た経験は、後の税理士受験に大いに参考になるでしょうし、実際このような検定試験を受験する目的自体が税理士受験を目指すという人が多いことからもうかがえます。

受験資格について

税理士は数少ない「受験資格」が必要な資格なため、よく確認のうえ受験手続等する必要があります。

主な受験資格について説明していきましょう。大きく分けて「学識」、「資格の保有」、「職歴」、「受験資格の認定」の4つがあります。いずれかの要件を一つでも満足していることが条件です。

学識によって得られる受験資格

①大学もしくは短大、高等専門学校を卒業しており、「法律学」に分類される科目、又は「経済学」に分類される科目を1科目以上履修した者。
②大学3年次以上で、法律学又は経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した者。
③一定の専修学校の専門課程(一定の専修学校の専門課程とは、1修業年限が2年以上2課程の修了に必要な総授業時間数が1700時間以上であるもの)を修了した者で、法律学又は経済学を1科目以上履修した者。
④司法試験合格者。
⑤公認会計士試験の短答式試験に合格した者(平成18年度以降に合格した者のみ)。
次に、資格による受験資格は2つ。
⑥日商簿記検定1級合格者(日本商工会議所主催簿記検定試験1級合格者)。
⑦全経簿記検定上級合格者(公益社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験上級合格者(昭和58年度以降に合格した者のみ)。

職歴による受験資格

⑧法人又は事業行う個人の会計に関する事務(複式簿記による仕訳、決算、財務諸表作成事務等)に2年以上(異なる勤務先等の職歴は、通算して2年以上)従事した者。
⑨銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上(異なる2つ以上の勤務先などの職歴のケースでは、通算して2年以上)従事した者。
⑩税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上(異なる勤務先等の職歴は、通算して2年以上)従事した者。

受験資格の認定

次に掲げるケースでは、事前に国税審議会から個別認定を受けることで、受験する資格が認められるケースがあります。


⑪海外の大学を法律学又は経済学を履修した上で卒業した者の場合、日本の大学などの卒業者と同等だと認められる場合(詳細は国税局ホームページQ&Aを参照)。
⑫商工会・青色申告会のおける記帳指導事務に2年以上従事した者(詳細は国税局ホームページQ&Aを参照)。
そのほかの受験資格については、国税局ホームページQ&Aを参照してください。なお、受験資格を証する書類を、受験申込みの際に受験願書とともに提出が必要なため、忘れず準備しておきましょう。具体的な証明書類等についても、国税局ホームページにて確認して下さい。