海外で活躍する税理士になるには

税理士になりたいと考える年齢というのは人それぞれだと思います。大学生のときだったり、結婚を機にという人もいます。社会的に認められた存在という点で、税理士を選ぶ人もいます。難関資格という点では弁護士や司法書士、公認会計士という道もあります。公認会計士の合格者は毎年1000人強です。そのうち、学生が4割で、7割以上が20代です。税理士も公認会計士と同じ1000人弱の合格者を毎年出していますが、20代での合格者は2割強です。学生の合格者がほとんどいません。学生合格は希少価値といえます。また、海外で働きたいと考える人は、海外赴任の機会がある事務所に入ったりします。とはいえ、やはり英語力は完璧であることや、社会情勢が関わってきます。そうそう赴任するチャンスがあるわけではありません。また、一般的に税法というのは、各国固有のものです。会計基準が通用しやすい公認会計士のほうが海外赴任の話が多くくるようです。税理士には機会が少ないともいえます。そういう中で、自分でなんとかするしかないと思います。けれど欧米は就労ビザの取得が難しいということで、希望する仕事がなかなか見つからないと言われています。そうなると、英語が通じるアジアの国ということになります。税務専門家として仕事がありそうな国として、香港、シンガポールになるかと思います。あとはどちらに住みたいかというところですが、行く国が決まったら、現地で就職活動をします。例えばシンガポールは、会計・税務の専門家が不足しているといいます。こういう国だと仕事もきまりそうです。仕事が決まったら、あとはクライアントのニーズに合わせる形で自分の仕事を磨いていくことです。

女性が税理士のキャリアを築く場合

税理士としてキャリアを築くのも、人それぞれあるようです。仕事の息抜きだって必要です。歌を歌ったり、ゴルフをしたり、犬の散歩をしたりといろいろあります。女性で税理士になろうと考える時、20年ほど前なら、男女の区別なく仕事がしたいという思いを持つ人が多かったようです。20年ぐらい前だと、女性というだけで仕事に就く機会や職種が大きく制限されていました。第二次ベビーブームということ、そしてバブル崩壊後の就職氷河期ということもあり、余計に女性区別があったようです。同じ大学でも男性だとOB訪問の誘いがあるのに、女性だと何度も人事部に問い合わせても、同じ会社の入社試験の日程すら教えてもらえないことがあったそうです。女性は理系だとしても、一般職採用で、事務や秘書業務などが主な担当業務でした。そんな中で地道にキャリアを積む人もいますが、やはり難関資格を有していれば、女性だからという理由で仕事の区別はないと考える人も多かったのです。特別キャリア志向でなくても、女性が仕事を続けるというのは資格があったほうが良いと考えられた時代でした。今でも資格を有するのは働くことに有利になりますが、当時は資格が無いと社会で働き続けることが難しかったともいえます。また、税理士の資格を取って独立するきっかけというのがありますが、会社のハードな業務についていけなくなったと語る人もいます。例えば生き馬の目を抜くとも言われる証券会社などです。そういった会社を辞めて税理士の資格を取り、個人事務所などでアルバイトをする人もいます。やりたいことをしたいと独立開業を決意する人もいます。自分に合った道を選べるのも税理士の魅力かもしれません。

架空の税理士キャラを考える

ドラマに出てきそうな架空の税理士のキャラを考えてみましょう。税務署OBの税理士の外見は、公務員時代に身についたコンサバな服装の方が大半な印象です。見た感じは、一般人が考える「税理士」に一番近いかもしれません。税理士事務所の所長さん税理士というタイプもあります。50代の男性に多いのですが、事務所のスタッフは数名以上抱え、1000件以上の顧問先を持っているという感じです。自らはあまり実務をあまりしません。顧客開拓をするというのが所長税理士タイプです。顧問先には慕われているものの、実務を職員、スタッフに押し付けているということで、事務所内ではあまり人気がありません。ただし、義理人情に熱くて、実は職員やスタッフのこともよく考えているのですが、それが伝わらない悲しさもあります。実務を職員に任せているせいか税法などには少し疎いとも言われています。とはいえ、事務所経営には税法以外にも大切なことがたくさんあります。土曜、日曜もなく、営業をします。ゴルフや麻雀、支部の野球活動ですが、なぜかゴルフ、麻雀、野球が好きな人たちも多いようです。中年女性の税理士というのもタイプとしてあるようです。女性税理士が今よりももっと珍しかったコロン独立開業をして、一時代を築いた猛者ともいえます。女性税理士の地位を築いたのは自分たちだという自負があるようで、男性よりも働き、男性よりも勉強するというのがモットーとしている人も多いようです。これはこれでいいのですが、こういった信条を顧問先や職員にも求めてしまうところがあるようで、周りはかなり息苦しくなってしまうそうです。外見上は、なめられてはいけないとばかりに、きちんとしたスーツ姿が多いようです。学校の校長先生や教頭先生と勘違いされることもあります。

税理士登録にも実務経験が必要

税理士試験に合格し、登録に必要な条件(実務経験のない人は、通算2年以上実務経験が必要)が整えば、はれて税理士登録申請ののち税理士としての船出となります。日本税理士連合会では、「登録時研修」という研修が税理士の登録を受けた日から1年内の税理士を対象として実施されています。時間的には約20時間程度で行われているようです。詳細は所属税理士会に確認が必要ですが、数日間という短い研修で、内容的には民法や会社法などについて、これからの業務のベースとして必要となるものとして行われています。例えば相続税法の規定に登場する「親族」という用語もイメージ的にはわかるかもしれませんが、きちんと法律上の定義を知っておく必要があるように、税理士として最低限知っておかなければいけない事柄が中心となっているようです。その他では、重要判例など同様と言えるでしょう。

税理士の受験勉強であまり突っ込んで確認することがなかったことでも実務に必要なことが多々あることに気づかされる貴重な研修となります。そのほか、税理士法にも規定があるように「税理士は、所属税理士会及び日本税理士会連合会が行う研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。」とされ、現状一事業年度内に36時間以上の研修を受けなければならないとされています。前述の登録時研修で約20時間ですから、他少なくとも16時間以上の研修は必要となります。以前は受講しなかったからといって特に罰則規定は設けられていなかったですが、最近ではこの年度内研修を受講しなかった場合は会則遵守義務違反となり、さらに2019年10月以降、研修受講時間の公表も開始されました。この意味するところはいろいろかと思いますが、少なくとも仕事を依頼したいと考えている事業主にとって、依頼先を選ぶ1指標ともなりかねない状況となっています。登録時研修に限らず、税理士となってからも日々の研鑽を心掛けていかないとこれからはやっていけないという警鐘とも言えるのではないでしょうか。

税理士受験勉強で人生終っては

税理士試験に合格しても、実務経験なしではすぐに税理士登録が可能になるわけではありません。

実務経験とは、租税又は会計に関する事務に従事した期間(いわゆる実務経験)が通算して2年以上あることが必要と規定されています。ということは、全く実務経験なしで試験には合格した人は、2年の実務経験を積まないと税理士として登録できず、したがって税理士という名のもとに実施が認められている仕事には就けないことを意味します。

もちろん補助的に業務することは可能なのでしょう。少し古いデータですが、平成26年末時点で、税理士登録者のうち税理士試験合格者で登録している人は約45%と半分にも満たないそうです。

あとは、試験免除者、税務署等出身特別試験合格者、弁護士、税務代理人、資格認定者とのことです。要は、試験に合格して税理士になった人より、実務経験等で税理士に登録している人のほうが多いということになります。

それだけ、税理士試験は難しいということなのでしょうか。あるいは、実務ありきで、試験に合格しただけでは世間に通用しないということなのかもしれません。

実務経験なしで試験に合格した人は、まだ税理士としてスタートラインにもつけないということでしょう。そう考えると、受験自体にあまり時間をとってしまうのは人生という長いスパンを考えても、あまり得策とは言えないのかもしれません。