税理士登録にも実務経験が必要

税理士試験に合格し、登録に必要な条件(実務経験のない人は、通算2年以上実務経験が必要)が整えば、はれて税理士登録申請ののち税理士としての船出となります。日本税理士連合会では、「登録時研修」という研修が税理士の登録を受けた日から1年内の税理士を対象として実施されています。時間的には約20時間程度で行われているようです。詳細は所属税理士会に確認が必要ですが、数日間という短い研修で、内容的には民法や会社法などについて、これからの業務のベースとして必要となるものとして行われています。例えば相続税法の規定に登場する「親族」という用語もイメージ的にはわかるかもしれませんが、きちんと法律上の定義を知っておく必要があるように、税理士として最低限知っておかなければいけない事柄が中心となっているようです。その他では、重要判例など同様と言えるでしょう。

税理士の受験勉強であまり突っ込んで確認することがなかったことでも実務に必要なことが多々あることに気づかされる貴重な研修となります。そのほか、税理士法にも規定があるように「税理士は、所属税理士会及び日本税理士会連合会が行う研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。」とされ、現状一事業年度内に36時間以上の研修を受けなければならないとされています。前述の登録時研修で約20時間ですから、他少なくとも16時間以上の研修は必要となります。以前は受講しなかったからといって特に罰則規定は設けられていなかったですが、最近ではこの年度内研修を受講しなかった場合は会則遵守義務違反となり、さらに2019年10月以降、研修受講時間の公表も開始されました。この意味するところはいろいろかと思いますが、少なくとも仕事を依頼したいと考えている事業主にとって、依頼先を選ぶ1指標ともなりかねない状況となっています。登録時研修に限らず、税理士となってからも日々の研鑽を心掛けていかないとこれからはやっていけないという警鐘とも言えるのではないでしょうか。